2012年9月1日〜9月10日。なかなか気付かないのは「積み木」という呼び名の強制力です。完全に思い込みなのですが、なんとなく「積む」ということに縛られてしまいます。それに気づいてからは、積みあげずにただ平置きしてみるスタイルも多く試しています。また、このころから、定番のモチーフも出てき始めます。例えば60日目の「タワー」のお題は「重力」。重心がグッと真ん中に集まって安定するカタチです。これはその後の重力シリーズの最初のものになりました。

2012年9月11日〜20日。63日目の「ブルトーザ」を最後に、なんとなく他のものと組み合わせてつくることがなくなりました。理由は特にないのですが数作試したものの大した効果や広がりが見いだせなかったからかもしれません。ルールを外して自由を試すことは大事だけど、いつの間にか「自由に広げなければ」というルールができれば、面白さを損なう自由もあるもんだなと実感しました。

2012年9月21日〜9月30日。「今日の積み木。」はだいたい起き抜けの頭の体操で積んでいますが、僕がなんか適当に積み上げたら妻が何かそれに見合ったネーミングを言って、「採用！」となることがあります。また最近ではfacebookやtwitterでコメントをもらうことも。１人で始めた毎日積むだけの作業がコミュニケーションを生むことになろうとは最初は全然思いもしませんでした。72日目の「トナカイ」は「カクカクシカジカ」「かわいい」「傑作」などうれしいコメントをいただきました。

2012年10月1日〜10月10日。半円や三角などのパーツを追加したら面白いのではないかという声もあります。「今日の積木。」の１２ピースしかないというパーツ数の制限は、作りたくても作れないカタチがある半面、完成してもなお想像の余地を残す利点があるようです。例えば88日目「女の子」はある人には「犬の人」に見えるそうです。そのお下げ髪を上に上げると「鬼嫁」にも見えるといった具合。

2012年10月11日〜20日。100日目ともなると相当な量作ったような気になりますが、これまでの写真全部を並べてみても意外と少ないなという印象でした。作品みたいに気取ってつくっていないですが、これで「絵本ができそう」などの感想もいただき、毎日積むのが少し楽しくなってきました。次の200までの道筋はだいたい見えた感じでした。