2012年10月21日〜30日。103日目に初めて「untitled #1」と付けて公開しました。名前のない積み木です。カタチとして面白いものができてもなかなか良い名づけができずに公開を見合わせることが増えてきたので、ここはひとつ「無題で出してしまえ」と思い切ったのです。すると、「バラの花びらのようです」とコメントが付き、自然と石の薔薇に見えてきたので、のちにこれを「ローズ・ド・サハラ」と呼ぶことにしました。作ったからといって無理して名付け親になる必要はないんですね。

2012年10月31日〜11月9日。「面白い」の語源は「目の前が明るくなる」こと。作っているうちに別のアイデアを思いついたとき、まさにこの「面白い」を感じます。114日目の 花ひらく と115日目の はな うつろい はどちらも開花がテーマ。113日の アームチェア朝のソファー  は椅子の存在感がテーマ。米と品は、米は「こめ」、品は「シーナ」とニュアンスを変えて名付けてみるというアイデア。ちなみに、経験上、名前は声に出して気持ちいいかどうかで決めると良くなるような気がします。

2012年11月10日〜19日。121日目は初めて旅先から公開しました。旅情のようなものが出るかと思って。結果、畳の上で撮っても何も変わらなかったんですけどね。その後のモチーフに旅先で見聞きしたものの影響が出ています。旅先とは関係ないですが、128日目の「井戸」は、シリーズ最恐と怖れられました。前日の「祓串」が不吉さを打ち消していると思うのですが、まったく何の影響なんでしょうか。

2012年11月20日〜11月29日。手に持つシリーズは、手の所作やカタチって何らかのテンション高い感じを持ってるのですが、それをそのまま積み木だと言ってしまったらどうかという発想でした。当時のメモには、　ー積み木には「持つ」というジャンルがない。「積む」って書いてあるからね。でも、書いてあるということは実はそんなに重要じゃない。ー　と書いていました。140日目の「41」というのは41歳になった記念としてやってみました。

2012年10月30日〜12月9日。の 何も思い浮かばないときはバラッと適当に投げてみたりして、「あ、このカタチの感じは…」と始めるときがあります。142日目の「波打ちの際」はその典型かもしれません。147日目の「（積木）の片づけ方」は積んでいるのか片付けているのかの際。表現がストイックすぎて人気のない回でしたが僕自身は好きです。150日目の「晴れ」は、この積み木をいただいた方の結婚式の日に記念として積んでみました。晴れてよかったね。と。　ところで本編は365日を無事終えました。第四集はまた近いうちに公開します。それではまた。